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アドルフ・ロース研究出版ゼミ・未出版原稿

アドルフ・ロース研究出版ゼミがこれまでに邦訳した全論考のうち、紙面の都合上既刊の著作集に収録されなかった論考35編を公開。これにより既刊の3冊(『虚空へ向けて』,アセテート,2012、『にもかかわらず』,みすず書房,2015、『ポチョムキン都市』,みすず書房,2017)と合わせ、ロースが遺した全ての論考145編を読むことができます。

作庭書

ここに公開する作庭書のテキストは本学中谷ゼミナール庭ゼミの一環として行った。テキスト化を行う対象は『嵯峨流古法秘伝書』とそれを範とした江戸時代以降の作庭書、並びに日本最古の作庭書である『作庭記』である。

建築史入門推薦本

建築史入門推薦本(とりあえず建築は日本を主に)

中谷礼仁


● 世界とは何か
『資本論』K・マルクス/岩波書店/1969年
『純粋理性批判』『判断力批判』そのほかE・カント/岩波文庫
『現代棟梁 田中文男』INAXギャラリー/1998年
『精神と自然:生きた世界の認識論』グレゴリー・ベイトソン/思索社/1982年

● 21世紀の芸術論の幕開け
『ルネッサンス 経験の条件』岡崎乾二郎/筑摩書房/2001年

●歴史とは何か
『全体を見る眼と歴史家たち』二宮宏之/平凡社ライブラリー/1995年
『歴史入門』フェルナン・ブローデル/太田出版/1995年
『歴史家のアトリエ』ジョルジュ・デュビー/新評論/1991年
『近代世界システム』イマニュエル・ウオーラーステイン/岩波書店/1981年
『歴史主義の貧困』カール・ボパー/中央公論社/昭和36年
『地図にない町』フィリップ・K・ディック/仁賀克雄訳編/早川書房/1976年

●ポスト建築史学
『severalnessー事物連鎖と人間』中谷礼仁/鹿島出版会/2005年
『ピラネージ建築論 対話』G・B・ピラネージ/横手義洋訳 岡田哲史校閲/アセテート/2004年
『都市表象分析1』田中純/INAX出版/2000年

●都市について
『日本都市史入門1空間』高橋 康夫編 吉田 伸之編/東京大学出版会/1989年
『日本都市史入門2町』高橋 康夫編 吉田 伸之編/東京大学出版会/1990年
『日本都市史入門3人』高橋 康夫編 吉田 伸之編/東京大学出版会/1990年
『図集日本都市史』高橋 康夫[ほか]編/東京大学出版会/1993年
『日本の都市空間』伊藤ていじ他/彰国社/1976年
『都市を読む・イタリア』陣内 秀信/法政大学出版局/1988年
『都市の建築』アルド・ロッシ/大竜堂書店/1991年
『アルド・ロッシ自伝』アルド・ロッシ/鹿島出版会/1984年

●建築史学、建築論
『建築史の先達たち』太田博太郎/彰国社/昭和58年
『日本建築の歴史と魅力』太田博太郎他/彰国社/1996年
『建築の世紀末』鈴木博之/昌文社/1977年
『言葉と建築』土居義岳/建築技術/1997年
『日本建築宣言文集』藤井正一郎・山口廣編/彰国社/1973年
『日本近代建築学発達史』丸善書店/1972年
『形の合成に関するノート』クリストファー・アレグザンダー/鹿島出版会/1978年
『時を超えた建設の道』クリストファー・アレグザンダー/鹿島出版会/1993年
『パタン・ランゲージ ー環境設計の手引ー』クリストファー・アレグザンダー/鹿島出版会/1984年

●日本文化とは何か
『日本の思想』丸山真男/岩波書店/新書版1961年
『日本近代文学の起源』柄谷行人/講談社学術文庫/1988年
「日本のナショナリズムについて」「転向論」「擬制の終焉」吉本隆明/『吉本隆明著作集』」13政治思想評論集/勁草書房/1969年
『日本近代美術史論』高階秀爾/講談社学術文庫/1990年
『近代日本の技術と技術政策』中岡哲郎、石井正、内田星美/東京大学出版会/1986年
『増補 日本浪漫派批判序説』橋川文三/未来社/1965年
『超現実と抒情』大岡信/昌文社/?
「日本文化私観」坂口安吾/角川文庫『堕落論』に所収/1974年
『日本人の西洋発見』D・キーン/中央公論社/文庫版1982
『宣長と篤胤の世界』子安宣邦/中央公論社/1977年
『岡倉天心』大岡信/朝日選書/1985年
『茶の本』岡倉覚三/岩波文庫/?年
『中世の文学』唐木 順三/筑摩書房/1960年

●日本・建築について
『近世建築論集』中谷礼仁/アセテート/2004年
『日本建築の空間』井上充夫/鹿島出版会/1979年
『日本建築史序説』太田博太郎/彰国社(増_竭謔Q版)/1989年
『建築様式の歴史と表現』中川武/彰国社/1987年
『日本住宅史の研究』太田博太郎/岩波書店/1984年
『住まいの人類学』大川直躬/平凡社/1986年
『日本建築みどころ事典』中川武編/東京堂出版/平成2年
『図説茶道体系4 茶の建築と庭』角川書店/昭和37年
『桂離宮』(名宝 日本の美術21)斉藤秀俊/小学館/1982年
『日本の近代建築[その成立過程]』上・下/稲垣栄三/鹿島出版会/1979年
『建築について』小能林宏城/相模書房/1972年
『乱歩と東京』松山巌/PARCO出版/1984年
『日本の近代住宅』内田青蔵、鹿島出版会、1992年
『国学・明治・建築家』中谷礼仁、一季出版、1993年
『日本近代建築技術史』村松貞次郎、彰国社、1976年
『日本の近代建築』上下、藤森照信、岩波新書、1993年
『新建築学大系5 近代・現代建築史』鈴木博之・山口廣、彰国社、1993年
『昭和住宅史』横山正監修、新建築社(新建築臨時増刊)、1976年
『近代日本の異色建築家』近江栄・藤森照信編、朝日新聞社、1984年
『昭和住宅物語』藤森照信、新建築社、1990年
『戦時下日本の建築家 アート・キッチュ・ジャパネスク』井上章一、朝日新聞社、1995年
『日本の建築と思想 伊東忠太小論』丸山茂、同文書院、1996年
『関西の近代建築 ウォートルスから村野藤吾まで』石田潤一郎、中央公論美術出版、1996年
『職人たちの西洋建築』初田亨、講談社、1997年

●日本建築・データベース
『日本の建築家』新建築社(新建築臨時増刊)、1981年
『日本の建築 明治・大正・昭和』(全10巻)、村松貞次郎編、三省堂、1979-81年
『近代日本建築学発達史』日本建築学会編、丸善、1972年
『日本建築宣言文集』藤井正一郎・山口廣編、彰国社、1973年
『近代日本総合年表 第2版』岩波書店/1984年
『建築20世紀』PART 1,2、鈴木博之他監修、新建築社(新建築臨時増刊)、1991年
『現代建築の軌跡』新建築社(新建築臨時増刊_j、1995年

●木割について
「建築設計技術の変遷」中川武(『講座日本技術の社会史7 建築』日本評論社、1983年に所収)

●細部について
『床の間』太田博太郎、岩波新書、1978年
『物語/ものの建築史 窓のはなし』日向進、鹿島出版会、1988年
『物語/ものの建築史 日本壁のはなし』山田幸一、鹿島出版会、昭和60年
『物語/ものの建築史 建具のはなし』高橋康夫、鹿島出版会、昭和60年

●建築史・世界
浅川滋男『民族建築住まいの民族建築-江南漢族と華南少数民族の住居論』建築思潮研究所、1994年
スメット・ジュムサイ『水の神ナーガ-アジアの水辺空間と文化』(NAGA Cultural Origins in Siam and the West Pacific, Sumet JuMSAI,Oxford University Press Pte.Ltd.,1988)鹿島出版会、1992年

●保存・復元
『古寺解体』麻野清、学生社
『歴史的風土の保存』太田博太郎、彰国社
『文化遺産をどう受け継ぐか』稲垣栄三他(三省堂、1984)
フィールドワーク入門『SD』特集
『路上観察学入門』路上観察学会、筑摩書房
『見える都市/見えない都市 まちづくり・建築・モニュメント』鈴木博之、岩波書店、1996年

●その他
三枝博音『技術の哲学』岩波書店、1951年

論文とは何か

平成 14年 2月 20日中谷礼仁記

ここではこれから執筆することになる卒業論文とは一体何者であるかを、かいつまんで説明します。

●学術論文の位置づけ
卒業論文は学術論文の一つにあたります。では学術論文とは、建築史研究の場合ノ
・大学が発行元となるもの
博士論文、修士論文、卒業論文
・しかるべき学会にて審査を経て、公開を許されたもの。
日本建築学会論文報告集(いわゆる黄表紙)
建築史学会査読論文
住宅総合研究財団年報・助成研究報告集 ノここまでが研究者としてのキャリアになる
日本建築学会支部報告集(黄表紙と慷慨の間に位置するもの)
日本建築学会大会学術講演集慷慨(本来的に学術論文とはいわないが、それに準じるもの) ノ練習と補佐的なキャリアになる。
・そのほかの論文
様々な建築界雑誌への寄稿、懸賞論文(『建築文化』の年一回の懸賞論文が有名)ノ研究者としてのキャリアにならないが、より本質的なことを提起する場合にこちらの方がいいこともある。

だいたいの見取り図●卒業論文は論文生活の始まりであるから、人間社会を揺るがすようなことを書けるわけではないとあきらめて、目的を絞りましょう。
・(テーマは二の次で)学術論文のイロハ、可能性と限界を徹底的にこなす(修士論文で崩せる)。
・自分の気になったことを、自分に程よいバランスで、そつなくこなす。
いずれも両極端ですから、この間を狙うのがいい。
また学術論文は形式の美であるから、これまでのものをさまざまに利用できるようにするのが、いい。

自分らしさは形式に宿す。
●学術論文形式の基本原則
・誰であろうとも、同じテーマに対して、同じ手法で取り組めば、必ず同じ結論に達するノ科学合理主義
手法、引用に対する客観的な提示、透明性が必要
誰にでもわからなくてはいけない。説明不足、自己満足厳禁。
・すくなくとも何か一つ(対象、テーマ、手法など)において、世界初のものが含まれていること。
たとえば「私の家の裏庭の納戸について」という論文もありうる(対象物の新奇性)。
しかしながら前項とのかねあいによって、そのような個的テーマが普遍性を持ちうるような、記述手法をともなっていなければならない。
これをうまく利用したのが、ちょっと前にはやったウルトラマン研究序説とか磯野家の謎

どんなしょぼい対象でも普遍的な記述で論文になる。
● ソース(資料)に勝つものすべてに勝つ
どんなに研究心があろうとも、研究する対象がなくては話にならない。研究するにたる資料を持つ対象を見つけること。
例)建築実体とその書類、未翻訳の本などなど。
・建築史として必ずチェックしなくてはいけない資料
日本建築学会発行の前記学術論文の類似研究すべて(必須)、同じことをやると笑われます。目録集、ホームページで検索も最近の分はできますから、必ずチェックすること。
・論文は特許のようなものです。自分で調べなくてもすでにあるときはそれを使う(必ず引用もとを記す)。
すでにある研究を自分の興味の部分に置くことによって、やられていない部分を純粋に取り出すことができる。
・ちょっとしたヒント
優秀な論文とは、引用先の扱いが正当なもの。そういう論文の註を見ると、さらに必要となる基本文献が書いてあって、さらにそれを見ると、さらに必要な文献が書いてあるというように芋づる式にチェックできる。だいたい一つの研究で読まなくてはいけない本、論文は、二十冊から五十冊ぐらいと考えておくとよい(卒業論文の場合)

●そして一番大事なことは、今現在その研究を発表する意義についての、現在的なセンスがちゃんと含まれていることです。

卒論スケジュール表

卒論テーマ決定方法模式図

それでは、執筆頑張ってください。