かたちとコンテクスト−引用による都市連鎖的ノート

ここでは巷に溢れる名キーワードの、とりわけ都市連鎖的読み方を紹介する。特に事物が成立する上での基本概念「かたちとコンテクスト(キーワード3)」は今回の主人公であり、論理の導き役である。これらの引用を活用した上で、後に都市連鎖を《詠む》にあたっての、さらなる拡張キーワードを提案してみたい。

●キーワード2 無意識
意識に基づいて心を理解しようとする意識心理学に対する精神分析の基礎的概念。記述的な意味の他に、ここでは場所論的な存在としても認知されたことが重要。記述的用法においては意識されないものはすべて無意識的である。しかし一方、このような抑圧が可能になるためには原抑圧があるという仮定が必要になり、したがって、無意識はただ抑圧されたものというだけでなく、無意識として独自の場所(体系)をもつものと考えられるようになった。これが、心を一つの装置とみなして、三つの場所、すなわち無意識、前意識、意識からなるという場所論が生まれた(参照 外林大作)。
この場所は人間によるデザイン行為にも、あてはめることが可能である。つまり人間は彼がデザインしようとするかたちのすべてを意識的に作ったわけではない。むろんあるかたちを、意識的に作られた部分と無意識的なそれとに明らかに分けることはできない。しかし意識的には作られなかった部分の存在を認めなくしては、人間社会は地獄に陥ることになる。それは既に作られた事物に対する転用や見立てという後の発見がいっさい起こりえない、つまりは事物が作られた時点以外の用法しか持ち得ないという地獄である。

(中谷)


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